
2024年12月、社長とともに、私たちが日頃からお世話になっている栃木県の笠原産業さんの工場を訪問しました。
味輝のパンづくりに欠かせない、もうひとつの柱ともいえる小麦粉。その“現場”を改めて見つめる、大切な機会となりました。

現地に到着すると、まずは笠原産業さんからの事前説明がありました。
創業は大正8年、地元・栃木の小麦粉メーカーとして県内唯一の存在です。
地元産小麦を活用した製品開発や、「麦わらぼうしの会」を通じた地域連携など、会社の歴史と社会への想いを丁寧に教えていただきました。

見学では、まず製粉工場の内部へ。
北海道で見た製粉ラインとはまた異なる雰囲気がありますが、それぞれの工程の基本的な所は素人目からするとあまり変わりませんでした。
やはり、どこの製粉工場も機械音が大きく、職人の感覚でローラーの調整を行っているそうです。
製粉は基本的に小麦の水分調整をして、ふすまごと小麦を割り、割れた小麦を分けて、分けた小麦を丁寧に挽いていくことで一つの麦を余すことなく製粉しています。


製粉が終わると次は、袋詰め・荷詰めの工程や倉庫。
一袋一袋を専用の機械で充填してからしっかりと封をし、決められた数や方向で正確にパレットに積む。
発送前の最終工程にも、細やかな気配りがあって、見ていてとても面白い作業風景でした。
倉庫内も整然としていて、品質管理が徹底されている様子が伝わってきます。

今回の見学で特に印象に残ったのは、北海道の麦でも関東の麦でも製粉に大きな違いを感じなかったところです。製粉のプロからするとまた違った内容なのかもしれませんがまだまだ違いがわかるほど勉強できていません。
こうして実際に現場を見て、粉に触れることで、味輝のパンづくりに使う素材を**“より深く知る”**ことができたのは、本当に貴重な経験でした。
パンはシンプルな素材でできているからこそ、粉ひとつで仕上がりも味わいも変わってきます。
私たちが選んでいるのは、ただの「原材料」ではなく、思いのこもった「人の仕事」そのもの。
北海道の横山製粉さん、そして栃木の笠原産業さん。
このふたつの産地の小麦粉を組み合わせながら、味輝のパンは毎日焼き上がっています。
これからも“素材に寄り添うパンづくり”を大切にしていきたいと思います。