パンができるまで

1.越生の水(秩父山系)

越生の水越生の山中で米を蒸して糀をかけて、ひたすらに桶をかき混ぜてひとつひとつの酵母の命を大切にしています。出来上がった酵母はまるで子供のように可愛いものです。毎年9月から翌年の5月頃までの寒い時期に仕込を行っています。

2.日本の米・糀

お米を蒸して糀をかけて、お米を甘くする技術。日本では古くからお米の加工方法の一つとして行って来ました。私達はその日本の伝統製法に着目し、酵母を作っています。昭和初期パンは米糀の酵母を使用していました。

3.伝統の発酵技術

発酵技術写真は酵母の仕込み桶をかき混ぜているところ。今でこそ、二人で行うので3時間ほどで終わりますが、一人で行っていた時は夕方から作業を始めて深夜まで続くこともありました。一子秘伝の技と精神を受け継いでいます。

4.パンの作り方

パン中種法でパンは作られます。中種法とはパン生地を作る前に醗酵種を準備して二段階でパン生地を作る製法。私達はこの醗酵種を中種(なかだね)と呼んでいます。当社では中種を12時間位醗酵させて使用します。この長時間醗酵させることで小麦粉の美味しさを十分に引き出させることが出来ます。パンの美味しさの秘密はこの酵母と中種にあると言っても過言ではありません。